徹底した購入者目線で、通販カタログ会社の売上アップを担う。 徹底した購入者目線で、通販カタログ会社の売上アップを担う。

ユーザー目線の品揃え提案で売上を伸ばす。

彼女が担当する顧客は、来期の大幅な売上増を狙っていた。その顧客とは、オフィス向けの大手通販カタログ会社だ。この案件で彼女は、販売方法やカタログそのものの見せ方など、踏み込んだ内容の提案を行っている。「webや冊子のカタログを見て商品を買う層とは、どういう人たちなのか。一般には大きな会社の、社員が日常で使うボールペンなどの事務用品を、まとめ買いするイメージがあるかもしれません。でも実は、町のクリニックがマスクを定期的に買っていたり、小規模な飲食店で、調理する時の薄手のゴム手袋を買っていたりする。大きくはオフィス向けの通販カタログですが、実際には、小規模な会社や店舗の日常の業務と、密接に関連した利用シーンがあるのです」

それまでは、マスクであればマスクだけを特集したページ、ゴム手袋はゴム手袋のページと、商品ごとにカタログは構成されていた。しかし、購入者の利便性を想像すると、それは必ずしも最適なものとはならない。購入者がカタログを手にした時、どのような品揃えが目に入れば購入意欲が高まるか。利用シーンを想定し、カタログの利便性を上げることが売上に直結すると考えた。「購入者は、仕事に関連する商品を求めてカタログを見るのですから、業務に関係のある商品だけを見て、関係のないものは一切興味がない。逆に、自分たちの業務のために用意されたぺージだと思えば、買ってくれる。クリニックであれば、マスクや脱脂綿、室内履きのシューズが同じページにあれば、すべてに興味を持つし、飲食店はゴム手袋と紙ナプキンをセットで見ることができれば便利だと感じる。そうやって購入者の心理を前提にして、カタログの品揃えなど、売り方全体を見直す提案を行っています」

低価格だけでは動かない時代に、付加価値で勝負する。

同時に、商品開発でも、従来とは視点の異なる提案が必要だと考えている。「これまでは、海外でコストを抑えて製造し、いかに低価格で販売できるかという競争でした。しかし、ただ安いというだけでは、購入者を動かすことはできません。価格が多少高くなっても、より高品質で使いやすい製品もラインナップに入れておかないと、ニーズに応えることはできなくなっているのです」。そうした購入者の意識の変化は、彼女の仕事にも大きな影響を与えている。「以前はメーカーや工場が製造する製品を集めて、お客様先へ出向き、どの製品を選んでもらうかという提案が主流でした。しかし、それでは大幅な売上アップを狙える提案にはならない。他社製品と差別化できていて、選んでもらうには、付加価値のある製品づくりが必要なんです」

高品質なウエットティッシュとは、何か?

付加価値のある製品を、いかに開発するか。たとえば彼女が開発に関わったウエットティッシュの事例では、製造を海外から国内メーカーに変えることでその課題をクリアした。今までとは違う商品を国内でつくるために、メーカーや工場と調整を重ねた。「こちらのつくりたい製品と、メーカーの開発戦略とは必ずしも一致するわけではありません。工場も既存の製造ラインを組み替える必要がある。そういった事情を理解しながらも、それでもこちらの提案する製品を開発することに魅力を感じてもらわなければいけません。メーカーへ足を運び、丁寧に説明することで、こちらの要望を受け入れてもらいました。その案件では工場からサンプルを取り寄せては、厚さや枚数、薬液の量を細かく調整し、購入者が使いやすさを感じるポイントを探りながら開発を進めたのです」

メーカーや工場との調整を経て、さまざまな試行錯誤を重ね、ついに製品化が実現し、彼女のつくり上げた製品は市場へと流通している。メーカーや生産工場をはじめ、多方面での調整が求められる商品開発や、ユーザー目線をとらえて品揃えにまで踏み込んだ提案を行うなど、仕事は多岐にわたる。しかし、彼女自身は、まだ満足していない。「同じ状況にいるだけでは飽き足らない。常に新しいことに挑戦していきたいんです」。より幅広いフィールドで活躍する未来の自分を、見据えている。

Profile

公務員志望から方向転換し、伊藤忠リーテイルリンクに入社。DVD販売の部署からキャリアをスタートした後、伊藤忠商事への出向経験もあり。輸入や経理の事務職を経験した後、次のステップアップを目指し、2011年に営業職へ職種転換。現在は、リーダーとしてメンバーの指導、育成にも携わる。

2006年入社 K.T

Don’t Stop Ambitions ビジネス野心を磨け!